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Wildlife

November 5, 2018 - Film of the month
Wildlife

公式サイト
http://www.ifcfilms.com/films/wildlife
Wildlife
11月9日公開
ナイーブな役柄がハマる俳優ポール・ダノの初監督作は、期待を裏切らない繊細なドラマ。

甲斐性なしの父親(ジェイク・ジレンホール)に尻軽の母親(キャリー・マリガン)、その間でなすすべもない少年(エド・オクセンボールド)、機能不全に陥った家族の物語だ。

メインキャラクターの一家が登場したと思ったら、あっという間にガタガタと崩れ始める。ダレる隙を与えず展開するストーリーは、リチャード・フォードの小説を基にダノとパートナーであるゾーイ・カザンの共同脚本からなるもの。

テンポ良く進めながら、会話の端々、ふとした表情で心の動きをわからせるあたり、俳優監督ならではと思う。また、それを演じられる上手い俳優を集めてもいる。

ところで、ジレンホールの甲斐性なし父さんが良かったものだから、海よりもまだ深くのギャンブルにハマった売れない小説家の父親役をやった阿部寛を思い出した。イケメンで背も高い人がやる甲斐性なしが良いのは、醸し出される木偶の坊感、無用の長物感ゆえか。