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Whiplash 1月16日公開
いよいよ映画賞シーズン。新人監督作にして、オスカー有力候補の『ウィップラッシュ』。さあ、オスカー何個いくか?
ドラマーを目指した自身の体験を基に脚本も書いたデイミアン・チャゼル監督、鬼教師役のJ・K・シモンズ、ドラマーとして成功するためなら、全てを犠牲にする覚悟の主人公を演じるマイルズ・テラー、みんな素晴らしい。
夢を追う若者のお話で青春映画とも言えるけど、甘さはない。鬼教師が、ほんとに鬼。笑ってしまうほどの酷さで、観客を主人公に寄り添わせる。音を聞く耳は一流でも、人間としては?な教師。主人公とも最初は師弟関係だが、最後は、はっきりとバトル。
エンドロールが始まっても鳴り止まないドラムの響きがピタッと止まった瞬間、拍手せずにはいられない。鑑賞直後の気持ち良さはピカイチ。フィール・グッド・ムービーという言葉を流行らせたダニー・ボイル監督の『スラムドッグ$ミリオネア』を思い出した。
同じ16日の公開映画には良作が多い。『Wild』(http://howwilditwas.com/)は、シェリル・ストレイドがパシフィック・クレスト・トレイル、1100マイルのハイク体験を描いたベストセラー小説『Wild: From Lost to Found on the Pacific Crest Trail』の映画化。主演リース・ウィザースプーンは熱演、母役のローラ・ダーンも渋く、しみます。自分と母親の女性としての生き方をフラッシュバックさせつつ歩くフェミニスト的『127時間』といったところ。
『Testament of Youth』(http://www.bbc.co.uk/bbcfilms/film/testament_of_youth)も自伝から。ヴェラ・ブリテンが体験を基に書いた同名ロングセラー小説の映画化。今をときめく女優アリシア・ヴィキャンデル主演、注目株のキット・ハリントンも出演の良質な戦争ドラマになってます。どれを見ても損はないけど、一押しは『Whiplash』。