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The Imitation Game 11月14日公開
「社会的なアウトサイダーだった人が、秘密を保持しなくてはならなくなって二重にアウトサイダーになってしまった」と、実在の自殺した数学者アラン・チューリングについて、脚本家のグラハム・ムーアはロンドン映画祭会見の席で語りました。
第2次世界大戦時、イギリスで秘密裏に結成されたドイツ軍の暗号「エニグマ」解読チーム。集められた学者の中でも、ずば抜けていたチューリングは、暗号解読機械の製作にとりかかります。しかし、チューリングのやろうとすることは、なかなか理解されません。天才ゆえに理解されないのに加え、チューリングは人とのコミュニケーションが下手、というかちょっと変。現在ではアスペルガー症候群ではなかったかとも言われています。
ですが、チューリングを決定的にアウトサイダーにしてしまったのは、その天才でも、コミュニケーション能力不足でもなく、ゲイだったこと。当時は違法とされた同性愛行為で1952年に逮捕され、1954年に41歳で自殺しています。
チューリングを演じるのは、シャーロックはじめゴッホやホーキング博士など個性的な天才たちを演じてきたベネディクト・カンバーバッチ。オスカーの呼び声もある名演です。
結果的に、チューリングの暗号解読機械は、当時、多くの人命を救ったばかりか、今日のコンピューターの基になりました。それほどの数学者を犯罪者扱いしたことについて、最近、エリザベス女王から公式に謝罪がなされました。