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Mistaken for Strangers

June 23, 2014 - Film of the month
Mistaken for Strangers

公式サイトhttp://dogwoof.com/mistakenforstrangers
Mistaken for Strangers 6月27日公開
アメリカのインディー・ロック・バンド、ザ・ナショナルのドキュメンタリー。この手のドキュメンタリーは、バンドがかっこよく撮れているのが第一で、メンバーの人間味まで見えたりするともう万々歳だったりしますが、この映画は一味違います。

違う味になったのは、バンドのフロントマン、マット・バーニンガーの弟トム・バーニンガーが監督を務めたから。成功している兄と、まだ芽が出ない弟という組み合わせです。

どうして芽が出ないかは、ザ・ナショナルのツアーにローディーとして参加しつつ撮るトムを見れば、すぐにわかります。飲み過ぎてツアーバスの出発時間に間に合わないという大きい失敗から、ホテルのバスルームに食べ物を散らかして同室した兄マットに叱られるといった兄弟喧嘩まで、見た目そのまんまなルーズさを発揮。
そのくせ、兄の成功をとってもひがんでます。これが、兄と同じくらい才能もあってグッド・ルッキングな弟だったら、骨肉の争いふうシリアス・タッチになるのでしょうが、あまりにもキャラが違いすぎてコミック・タッチです。兄弟の昔の写真も出てきますが、2人ともさほど変わりません。キャラって、意外に変わらないものなんだなあ。かっこいい奴は最初からかっこよく、おどけ者はずっとそのまんまなのね…人生の無情を感じます。
その息子を温かく見守る父母も登場し、ひがむ弟と成功している兄という組み合わせで、あら不思議、フィール・グッド・ムービーになったのでした。でも、自分の駄目っぷり含め、映画タイトルとなったヒット曲『Mistaken for Strangers』ほかザ・ナショナルのかっこいいとこもちゃんと撮れてるから、監督として芽が出るかも、弟。

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