
公式サイトhttp://carolfilm.com/
Carol 11月27日公開
恋に落ちる瞬間が手に取るようにわかります。トッド・へインズ監督はパトリシア・ハイスミスの同名小説を珠玉の1本に仕立ててくれました。
恋する2人を演じるのはケイト・ブランシェットにルーニー・マーラ!舞台は50年代のアメリカ、もちろん女性同士の恋なんてタブー。買い物に来たキャロル(ブランシェット)と、店員として知り合ったテレーズ(マーラ)も、お互いに惹かれているのは明らかなのに、一足飛びにそんな関係にはなりません。
まだ若いテレーズの方はボーイフレンドもいるけれど、自分のことさえわかっていない初々しい感じ。一方のキャロルは抑えて、結婚生活を送っている。思いあう気持ちが視線、しぐさで見えてしまうような2人に、サンディ・パウエルが手がけた衣装に町や部屋のフィフティーズの様式もあいまって、素晴らしく美しいラブストーリー。それが上滑りにならないのは、心中の葛藤までしっかり見せてくれるから。その世界に浸って酔える映画です。